20代教員の転職事情|体験談から転職のリアルと成功のコツを伝授
教員からの転職を考えているけど、難しそうだな……
元教員の人はどうやって転職したんだろう?
コツが知りたいな
と悩んでいませんか。
教員をやめたいと思っていても、転職できるか不安ですよね。
筆者自身も元教員ですが、退職する前は次の仕事についてあれこれ悩んだ経験があります。
しかし、ご安心ください。20代教員の転職は可能だからです。
筆者も20代で転職できました。周りの元教員も転職に成功しています。
あなたにもできる、ということです。
ただし、教員が民間企業の人と同じように転職してしまうと厳しい戦いは避けられません。
大事なのは、教員なりのコツをおさえて転職すること。
当記事では、20代教員の転職事情や転職先、成功のコツを実体験をもとにまとめました。
ぜひじっくり読み込んで、あなたの悩みを解決するヒントにしてくださいね。
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20代教員の転職が難しいのは本当?
教員の転職に対して「難しい」というイメージがある方は多いです。
しかし、実際はどうなのでしょうか。
筆者が転職してみて感じたのは、「甘くはない」ということです
教員の転職が難しくなりがちなのは、主に2つの理由が挙げられます。
- 企業側の理由
- 即戦力のある人材が欲しいから
活躍できるイメージがないと厳しい - 長く働ける人材(若年層)を求めるから
転職は年齢が大きく関わる - 適応力や柔軟性がある人を採用したいから
教員は「偉そう」と思われやすい
- 即戦力のある人材が欲しいから
- 教員側の理由
- 教員の方が年収が高いケースもある
- 転職活動する時間が土日に限られる
- スキルや実績がアピールしにくい
ただし、20代教員は30代・40代教員と比べると転職しやすいと言えます。
20代は仕事を辞めるリスクが少ないからです。
え?どういうこと?
例えば、結婚して子どもが産まれ、家のローンもある場合。
この状態で教員を辞めたいと思っても、よっぽどの理由がない限り、転職できないと思います。
人は年齢が上がるとともに、結婚や子育て、車や家のローンなど、仕事を辞めるリスクも高くなってしまうのです。
しかし、20代のうちは比較的リスクが少なく、転職活動も自分のペースで進られます。転職しやすい点は、20代教員の強みの1つです。
データで見る「20代教員」の転職事情
ここでは、転職に関するデータを用いて20代教員の転職事情をまとめました。
毎年2,000人以上が退職している
20代で教員を辞める人っているのかな?
辞めたいと思っているのは自分だけかな?
と思っている先生がいるもしれません。
実際に総務省の調査によると、20代で教員を退職する人は毎年2,000人以上いることがわかります。
小・中・高校教員の退職者数(定年退職を除く)
年度 | 20代教員の退職者数 |
---|---|
令和元年度 | 2,526人 |
令和2年度 | 2,381人 |
令和3年度 | 3,212人 |
筆者の周りでは8人が20代で教員を退職しています
あなたの周りや勤務校には20代で教員を退職する方はいないかもしれません。
しかし、全国的にみると毎年2,000人以上が20代で教員を退職しているのです。
20代で転職する人が一番多い
教員だけでなく、世間的に見ても20代で転職する人が多いことがわかります。
年齢別転職入職率
年齢 | 男性 | 女性 |
---|---|---|
20〜24歳 | 14.7% | 14.7% |
25〜29歳 | 15.3% | 14.1% |
30〜34歳 | 9.5% | 14.0% |
35〜39歳 | 7.7% | 10.7% |
40〜44歳 | 5.7% | 9.6% |
45〜49歳 | 5.4% | 10.0% |
上記の表を見ると、男女ともに20代の入職率が一番高くなっています。
なぜ20代で転職する人が多いのでしょうか?
前述したリスクの少なさと20代という「若さ」が理由として挙げられます。採用側は企業で長く活躍できる人を望んでいるのです。
20代は定年まで働ける期間が約40年あるので、今はスキルや経験がなくても、
将来、活躍してくれるだろう
と可能性を見越して採用されるケースが多くなっています。
20代向けの求人が豊富
転職市場を見ても20代を求めている企業が多いことがわかります。
大手転職サイトの年代別求人数を比べてみると、20代向けの求人は多いからです。
大手転職サイト年代別求人数
サイト名 | 20代 | 30代 | 40代 |
---|---|---|---|
doda | 25,840件 | 25,721件 | 21,003件 |
リクナビNEXT | 12,530件 | 14,836件 | 11,636件 |
マイナビ転職 | 8,007件 | 7,766件 | 2,387件 |
求人数が多いと応募できる数も増えます。結果的に転職先も決まりやすくなるのです。
ただし、年収ダウンの可能性がある
ただし、20代教員が転職するデメリットもあります。
それは、年収が下がる可能性が高い点です。
職業名ごとの平均年収をまとめると以下の通り。
職業名 | 平均年収 ※25〜29歳 |
---|---|
人事コンサルタント | 606万円 |
システムエンジニア | 514万円 |
小中学校の教員 | 466万円 |
アプリ開発 | 434万円 |
人事事務 | 427万円 |
キャリアカウンセラー | 407万円 |
Webデザイナー | 361万円 |
上記の表を見ると、教員の平均年収は高いことが分かります。
特に公務員の場合は勤務年数に応じて年収が上がっていくので、教員経験が長くなるほど、より年収ダウンの可能性は高くなってしまうのです。
ただ、転職したからといって必ず年収が下がるわけではありません。
年収は転職先の業界や職種によっても変わるので、実際に転職して、
「年収が変わらなかった」
「教員よりも上がった」
という先生もいます。
転職して後悔しないためには、事前に収入に関する部分をどう捉えるかを整理しておきましょう。
20代教員の体験談から分かる転職のリアル
当サイトでは、20代で教員から転職した方を対象に調査を実施しました。
調査概要はこちら
対象者:20代で教員から転職した方
調査方法:ネット・口頭リサーチ
調査人数:24人
ネット調査の一部
(n=24)
校種(n=24)
男女比20代で教員を辞めた理由
20代で教員を辞めた理由をまとめると以下の通りです。
- 働き続けた自分をイメージできなくなったから
- 理想と現実のギャップを感じたから
- 他にやりたいことを見つけたから
- 長時間勤務に耐えられなかったから
- プライベートが欲しかったから
- 体調を崩したから
元中学校教員 男性 事務職 | 勤務時間の長さに耐えられなかったからです。プライベートの時間がろくに確保できない状況でした。元小学校教員 女性 塾講師 | 仕事がとにかく多すぎて、毎日帰る時間も遅く、精神的にも疲れ切ってしまったから。元小学校教員 女性 人材派遣 | 理想と現実のギャップを感じて、自分のやりたいことじゃなかったから。元小学校教員 女性 事務職 | 向いていないと思ったから。定年まで教員として働き続けるのは無理だと感じた。・理不尽な保護者からのクレーム ・落ち着かない学級に当たったときの毎日の地獄(自分の実力不足もある) ・どこにでかけても、児童や保護者に会うんじゃないかという恐怖(特にモンペ) ・休みなし、出勤から退勤までノンストップ ・1人で大人数を見る責任の重さ(安全面・学習面) 元小学校教員(出典:X) | 教師辞めた理由教育に興味がないことに気づいた 定年まで業務内容がほぼ同じ こんな人になりたい!というロールモデルが見当たらない 街中で「先生!」と声をかけられプライベートがない 20年後の自分を想像して、今と風景が何の変化もないであろうことに気づき絶望したなぁ 元高校教員(出典:X) | 私が教師を辞めた理由
20代教員の転職先
教員辞めたいけど、他にやりたいこともない
という方が気になるのが、転職先ではないでしょうか。
ここでは、20代教員の転職先をまとめました。
- 教育関係
- 塾講師
- 学校事務
- 幼稚園教諭
- 日本語教師
- 教育系のNPO法人
- 異業種
- 事務職
- 営業職
- 人材派遣
- IT・Web系(ITエンジニア/SE/コンサル)
- フリーランス
- Webデザイナー
- Webライター
- 音楽家
- パーソナルトレーナーなど
20代教員の転職先は働き方や業種・職種ともにバランスよく分かれている印象です
中学校・高校教員は自分の専門教科を活かして転職する方もいます。
異業種への転職となると、必要なスキルを事前に身につけるなど準備が必要になりますが、不可能ではありません。
【実体験】20代教員から転職して分かった成功のコツ5つ
20代教員から転職してみて分かったのは、教員には「教員なりのコツがある」ことです。
ここでは20代教員の転職成功のコツをまとめました。
転職を成功に導くためには、以下のポイントを押さえて進めてみてくださいね。
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転職活動は準備が大切
転職活動は大きく分けると以下の6つの手順で進んでいきます。
転職活動がうまくいくかどうかは、準備によって決まる、といっても過言ではありません。
手順ごとに対策があるので、事前にしっかり準備して進めましょう
転職エージェントを活用する
教員は転職活動に割ける時間がかなり限られています。
想像してください。今の仕事に転職活動が加わると……体力的にも精神的にも大変なのは明らかですよね。
特に転職活動が原因で今の仕事に支障が出てしまうのは絶対に避けたいと思います。
できれば、転職活動の負担を減らして、かつ理想の転職も実現させたいのが本音ではないでしょうか。
そこでオススメなのが転職エージェントの活用です。転職エージェントを利用すると無料で転職活動をサポートしてもらえます。
その他、以下のようなメリットも。
- 自分に合う求人を紹介してもらえる
- 求人サイトに載っていない企業•業界情報が手に入る
- プロから見た自分の強みを教えてもらえる
- 選考に通過できなかった理由が分かる(改善しやすい)
- 履歴書と職務経歴書を添削してもらえる
- 面接日程の調整を代行してもらえる
- 面接対策を受けられる
- 入社日の調整や年収交渉をしてもらえる
筆者が安心して転職活動をスタートできたのは、転職エージェントのおかげでした。
他の20代元教員も転職エージェントを活用して転職を成功させています。
転職エージェントは他のサービスとは違い、お金を払って利用するものではありません。
だからこそ、うまく活用すれば、効率よく転職活動を進められて、内定にも近づける……一石二鳥のサービスなんです。
働きながら転職を成功に導きたい先生は、利用を強くおすすめします。
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転職エージェントを利用して一歩踏み出す先生が増えています!
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元教員の利用者:14名
サポートとヒヤリングが丁寧。転職サイトも一緒に使えます - リクルートエージェント
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元教員の利用者13名
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元教員の利用者6名
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迷う場合は、dodaエージェント
なぜ複数オススメするのか、無料で使える理由などを知りたい方は、下記で解説していますので、タップしてご覧ください。
転職理由をはっきりさせておく
転職活動を始めるにあたって、転職理由をはっきりさせておきましょう。
採用面接で必ず聞かれる質問の1つが「転職理由」だからです。
実際の採用面接で、
保護者対応が大変で心身ともに疲れてしまったからです
といったネガティブな理由を述べてしまうと、
うちの企業にきても、また疲れて辞めてしまうのでは?
と思われてしまい、選考に通過するのが難しくなります。
もちろん本音はネガティブであってもOKですが、選考においてはポジティブな理由や目標に言い換えるのがポイントです。
転職理由がはっきりしていると、転職活動で迷った際にも原点回帰できて、スムーズに進められます。
転職理由については、以下で解説していますので、参考にして対策しておきましょう。
教員の仕事や経験を言語化しておく
20代教員が転職活動を進める中で一番の関門が応募書類の作成です。
30代・40代教員と比べると社会人経験が浅いので、書ける内容が少なくなります。
また、内定をもらうためには、
この人ならうちの企業で活躍してくれそうだ
と採用担当者が確信を持てるような書類を作成する必要があります。
質の高い応募書類を作成するためには、自分の強みをアピールしなければいけません。
そんなこと言われても、教員の経験しかない
と思うかもしれませんが、これまで教員としてやってきた経験を言語化することで、転職先で「強み」と捉えられるものは必ずあります。
以下の記事を参考にしながら、教員の仕事や経験を全て書き出しておきましょう。
迷うなら一歩踏み出してみよう
せっかく教員になったのにな
本当に転職できるか分からないし
といった理由から転職を迷っている方もいると思います。
筆者も転職をすぐに決断できたわけではありません。むしろ転職するか迷うのは当然のことでしょう。
ただし、迷うだけでは現状は変わりません。
このまま働き続けていれば、いつかは労働環境が改善するかもしれませんが、我慢しているうちに心身に不調をきたしてしまう可能性があります。
迷う時間があれば、転職に向けて一歩踏み出してみてください。
例えば、以下3点について考えるだけでも、自分の本音に気づけるはずです。
・何に迷っているのか?
・改善策はあるか?
・自分はどうしたいのか?
教員は忙しいですし、ゆっくりしたい気持ちもわかります。
でも、いま行動できれば、きっと将来のあなたは今の自分に感謝することになります。
もちろん転職に向けて行動したからといって、必ず転職しないといけない決まりはありません。
実際に転職活動したけど、教員を続けている方もいるので、安心してくださいね
一歩踏み出すのが怖いな
という先生は、筆者が一歩踏み出せた方法を下記にまとめていますので、参考にしてください。
20代教員の転職体験談
ここでは当サイトに寄せられた20代教員の転職体験談を3つ紹介します。
これから転職を考えている先生は、ヒントを得られるかも知れません。ぜひチェックしてみてください。
20代小学校教員から人材派遣会社へ
こんにちは!みさきです。
小学校教員から人材業界に転職しました
みさきさんは夢だった教員として働くも、「なんか違う」「思っていたのとは違う」という違和感があったそうです。
友人との再会でやりたいことを思い出し、転職活動を開始。
最初は親に転職を反対されて大変だったそうですが、転職先が決まると一変して応援してくれるようになったとのこと。
教員から異業種転職も決して不可能ではありませんね。
20代中学校教員から事務職へ
さとしと申します
中学校教員から事務職に転職しました
さとしさんはプライベートのなさから、転職を決意。
現在は建設会社の事務職に勤めており、週休完全2日で休日出勤も無いそうです。
プライベートが充実するようになったので、転職した後悔はないとのことでした。
20代小学校教員からフリースクールの講師へ
最後は筆者の転職体験談を紹介します
私はフリースクールの講師として、不登校の生徒の勉強を教える仕事に就きました。
転職活動は大変でしたが、結果的に転職して良かったです。
残業時間が減ってプライベートの時間が増えたり、仕事量も負担も減ったり……
ここには全て書ききれませんが、「仕事によってこんなに環境が変わるんだな」と感じました。
転職する前は
「本当に転職して後悔しないか?」
「転職できるのか?」
と不安だったのも事実です。
しかし、覚悟を決めて転職活動する中で、不安は希望に変わっていきました。
20代教員の転職についてよくある質問
ここでは20代教員の転職についてよくある質問にお答えします。
実体験をもとに回答するので参考にしてください。
20代教員の転職は可能!早めに行動しよう
今回は、20代教員の転職事情について実体験をもとに解説しました。
教員からの転職は甘くはありません。それなりの覚悟と勇気が必要です。
しかし、20代で転職に成功した元教員はたくさんいます。
あなたの転職を成功に導くためにも、以下のコツをおさえて転職活動にチャレンジしてみてください。
あなたが今よりもイキイキと働けることを願ってします。
最後までお読みいただき、ありがとうございました