30代教員の転職事情｜体験談からわかる転職活動をスムーズに進めるコツ

教員を辞めたいと思っても、転職に対する不安や悩みは尽きないですよね。

30代で転職、しかも教員からの転職となると、ハードルを感じてしまうのも無理ありません。

しかし、ご安心ください。30代教員でも転職は可能です。

もちろん教員の転職は簡単ではありませんが、高齢化と人手不足に悩む日本では、教員を採用する企業は増えています。

実際に30代で教員から転職する方がたくさんいるのも事実。

「30代」や「教員」という理由で転職をためらう必要はないのです。

この記事では、元教員の筆者が30代で転職を検討している先生に向けて、転職事情と転職活動をスムーズに進めるためのコツを解説します。

とお悩みの先生は、じっくり読み込んでいただき、新しい一歩を踏み出すヒントにしてください。

30代教員の転職は難しいのか？

教員の転職でよく言われるのが、「難しい」という言葉です。

実際に30代教員から転職した方の声を聞くと、

このような声もありました。

やはり30代教員の転職は簡単ではない、と言えます。

なぜ教員の転職は難しいのでしょうか？

筆者が教員から転職してみて「難しい」と感じた理由をまとめました。

ただ、冒頭でもお伝えした通り、30代教員で転職している方がたくさんいるのも事実です。

決して不可能ではありません。

データで見る「30代教員」の転職事情

これまでは教員になったら定年まで教員として働くのが一般的でした。

しかし、状況は変わりつつあります。

ここではデータを用いて30代教員の転職事情を検証してみました。

30代で教員を退職する人は増えている

総務省が発表した調査によると、30代で教員を退職する人が増えていることが分かります。

 普通退職者の数（定年・勧奨退職を除く）

年度	30代教員の退職者数
令和元年度	2,452人
令和２年度	2,468人
令和３年度	2,944人

上記のデータから、毎年2,000人以上の30代教員が退職していることがわかります。

退職者数も増えていることから、今後もさらに増加すると予想できます。

30代向けの求人は多い

実は30代向けの求人数は20代とほぼ変わりません。

大手転職サイトの求人数を調べた結果は次のとおりです。

サイト名	20代	30代	40代
doda	25,393件	26,243件	21,724件
リクナビNEXT	13,026件	15,297件	11,809件
マイナビ転職	8,131件	7,893件	2,38件

求人数からも転職チャンスがあることがわかります。

デメリットは年収ダウンの可能性

ただし、30代教員が転職しにくい理由の1つとしてあげられるのは「年収ダウン」です。

教員の平均年収は企業よりも高い傾向にあります。

実際に民間企業と30代小中学校教員の平均年収を比べた結果は以下のとおりです。

民間企業：443万円
30〜34歳：630万円
35〜39歳：681万円
参考：国税庁の調査/厚生労働省「職業情報提供サイト」

当然、転職で年収アップを目指している方や家族がいる方は、

このように感じるでしょう。

ただし、年収は職種や業種によっても大きく変わります。

教員から転職した方の中で、「年収が変わらなかった」「上がった」という方もいるからです。

もちろんスキルを身につけるなどの事前対策は必要になりますが、年収アップは不可能ではありません。

30代教員の体験談から分かる転職の現実

当サイトでは30代で教員から転職した方を対象に調査を実施しました。

30代で教員を辞めた理由

調査結果から30代で教員を辞めた理由をまとめました。

 30代で教員を辞めた理由

職場の人間関係や保護者対応が苦痛になり、子どもに対して良い感情を持てなくなってしまったから 元小学校教員　女性　事務職

私立中学校特有なのかもしれないが、学長や先輩からの忖度が強く自身の思う様に指導が出来なかった 元私学教員　女性　塾講師

自分が思い描いていた教員像と現実のギャップを感じて、自分は向いていないと感じた 元小学校教員　女性　個人事業主

保護者対応や生徒指導に疲弊して、心身ともに保たないと思い転職を決意しました 元中学校教員　男性　営業職

私が教員を辞めた理由 ①部活動をすると家族の時間が犠牲になる（お金もほぼ交通費のみ） ②どれだけいい評価をもらっても、給料は１つ上の先輩を抜けない（主任に出世しても、1日200円の手当） ③学校の世界しか知らない人ばかりで、変化が遅い（外の世界に飛び出した方が成長できる） 元高校教員（出典：X）

30代教員の転職先

30代で教員から転職を考えた先に気になるのが、転職先だと思います。

30代教員の転職先は次のとおりです。

転職先は業界・職種ともに幅広いことが分かります。

このようにチャレンジする方もいます。

ただし、教員の転職は企業に勤める方とは事情が異なるので、闇雲に転職活動してしまうと上手くいかない可能性が高いです。

という先生に向けて、以下では転職を成功させるコツをまとめました。

転職活動をスムーズに進めるためのコツ5つ

いざ教員から転職するとなると、

と不安に感じますよね。

30代で教員から転職した方を調査した結果、30代教員の転職には「30代教員なりのコツがある」ことが分かりました。

コツを知らないままでは、厳しい戦いは避けられません。

必ず以下のコツをおさえて転職活動に挑むことをおすすめします。

やりたいこと・得意なことは今わからなくてもOK

教員を辞めたいと思っても、「やりたいことや得意なことがわからない」という壁にぶつかる方は多いです。

でも、いざ転職するとなると、

と悩んでいるかもしれませんね。

しかし、焦る必要はありません。自分と向き合い始めた証拠だからです。

転職活動する中で見えてくることもあるので、悩むよりも、まずは動き出してみましょう。

転職成功は事前準備で決まる

筆者が教員から転職して感じたのは、転職活動がうまくいかない原因はほぼ「準備不足」です。

準備をせずに転職活動を始めてしまうのは、いきなり富士山に登るようなものです。

ルートや必要な装備、スケジュールを考えずに、

と安易に登山してしまうと、怪我をしたり、下山を余儀なくされたりするでしょう。

転職も同じです。転職できるかどうかは「準備次第」といっても過言ではありません。

まずは、転職活動の流れを知るところからスタートしましょう。

転職活動は以下の流れで進んでいきます。

しっかり準備すれば、自分に合った仕事を見つけやすくなります。応募書類も効果的にアピールできて、採用されやすくなるはずです。

また、面接においても自信をもって挑めるでしょう。

転職エージェントを活用する

とはいえ、教員として働きながら、転職活動の準備をするのは大変ですよね。

今の仕事に転職活動が加わると、大変になるのは明らかです。

そこで、当サイトは転職エージェントの活用をおすすめしています。

転職エージェントを活用すると以下のようなサポートを無料で受けられるからです。

つまり、転職活動の一部を転職エージェントに負担してもらう、ということです。

サポートしてくれるのはキャリアアドバイザーといって、キャリアの知識がある、かつ過去にたくさん転職支援をしてきたプロです。

さすがに何も知らない人にサポートしてもらうのは不安ですが……

キャリアの専門家に無料でサポートしてもらえるので、効率よく転職活動を進められて、採用率も高まります。

また、30代元教員も転職エージェントを利用して転職に成功しています。

ただし、転職エージェントといっても2万4059存在する※と言われています。※厚生労働省「平成30年度職業紹介事業報告書の集計結果」

どれを使うか迷ってしまっては、本末転倒です。

そこで当サイトは、元教員52名の方に利用した転職エージェントを調査。「ここから選べば間違いない」というところまで絞り込みました。

52名の元教員が利用済み↓

上記どれを選んでも間違いありませんが、どうしても迷う場合は、リクルートエージェントとdodaエージェントがおすすめです

複数おすめする理由や無料で使える理由など、転職エージェントについては下記にまとめています。

転職に成功しやすい条件、失敗しやすい人の特徴を知っておく

教員からの転職となると、

といったマイナスイメージは避けられません。

教員が転職を成功させるためには、以下の条件をどのくらい満たしているかが重要です。

一方で以下のような特徴に当てはまる方は、厳しい転職活動を強いられるでしょう。

教員から転職を考える際は、上記のような条件と特徴を踏まえて、柔軟な考え方で仕事を探してみてくださいね。

家族を味方につける

30代であれば、教育費や住宅ローンを抱えている人もいるでしょう。

学年主任や校務分掌など職場における立場だけでなく、家庭内での役割が増える時期でもあります。

転職すると、

・収入のアップダウン
・福利厚生の内容
・働き方（転勤の有無や通勤時間など）

といった変化が生じるので、家族の同意が欠かせません。

早めに話し合う機会を設けて、情報を共有しておくのがおすすめです。

といった自分の希望を伝えておくと、転職して後悔するリスクを防げます。家族のニーズも踏まえて、転職先を選ぶのがポイントになるでしょう。

30代教員の転職体験談

ここでは当サイトに寄せられた30代教員の転職体験談を3つ紹介します。

30代教員の転職についてよくある質問

ここでは30代教員の転職についてよくある質問にお答えします。

調査内容や実体験から回答しますので、ぜひ参考にしてください。

30代で教員から転職を考えている方へ

今回は転職を考えている30代教員に向けて転職事情とポイントを解説しました。

30代教員の転職は甘くはありません。

しかし、転職に成功している元教員はたくさんいます。

このまま「教員辞めたい」と思いながら働きる続けるのか、今よりもイキイキと働くのか……

定年まであと40年ほど働くと考えると、どちらが幸せな人生かは明らかですよね。

少しでも辞めたい気持ちがあるのなら、今すぐ小さな一歩を踏み出してみませんか。

たしかに教員は忙しですし、疲れている気持ちもよく分かります。

でも、人生そう長くはありません。

ここ最近、当サイトに訪れたのをきっかけに、将来に向かって行動される先生が増えてきました。

どうやら当サイトに訪れる方は、行動力のある方が多いようです。

少しでも辞めたい気持ちがあるなら、今回紹介したコツをおさえて転職に向けて行動してください。

という方は、まずは転職エージェントの活用をおすすめします。

プロの意見を聞くと、本当に辞めるかどうか、自分の本音に気づけるはずです。

ただし、注意点が1つあります。それは転職エージェントとの相性がある点です。

相性の合わないエージェントで転職活動をすすめてしまうと思うような転職ができない可能性があります。

そのため、複数利用して、相性の良い転職エージェントと一緒に転職活動を進めてくださいね。

あなたが今よりもイキイキと働けることを願っています。