「仕事のために生きる必要はない」ということに気づくまで
教員として朝早くから夜遅くまで働いていると、
自分はいったい何のために生きているんだろうか?
人生このままでいいんだろうか?
と疑問に感じるとき、ありませんか。
私はまさにそのうちの一人でした。
大学を卒業して、小学校教員という憧れの職業に就きました。
身分も収入も安定していると言われる公務員。だけど、幸せじゃなかった……
なぜなら、仕事のために生きていたから。
そこで当記事では、「仕事のために生きる必要はないんだ」と気づくまでの筆者の体験談をまとめました。
教員として働いているけれど、「人生このままでいいのだろうか?」と悩んでいる方のヒントになれば幸いです。
憧れの教員になったけど待っていたのは…
2016年4月
子どもたちは可愛かった。でも、その裏では膨大な仕事が待っていました。
朝から夕方まで授業して、子どもが帰った後は、
- 会議や研修
- 保護者に連絡
- 子どもの作品チェック
- テストの丸つけ
- 授業準備
など、気づけば毎日12時間以上働くのが当たり前の日々。
トイレに行きたいということも忘れるくらい、次から次に仕事をこなしていました。
今日は早く帰りたいな
と思っても、たまっている仕事のことを考えていると
「できるうちにやっておこう」
「来週の自分が少しでも楽になるように」
とつい時間を忘れて働いてしまうもの。
子ども・生徒のことを思うといくらでも仕事できますよね。
次第に休みの日も仕事のことを考えるようになっていました。
- 来週は〇〇があるから、忘れないようにしなきゃ
- 子どもに声をかけてあげられなかったな
- 授業準備もっとしておばよかった
休日なのに仕事をしている気分で、疲れは全く取れず、たまるばかり……
自分より仕事を優先しているうちに、
何のために生きてるんだっけ?
このように生きる意味や自分の存在意義を問い始めるようになりました。
仕事のために生きても良いことは一つもなかった
2019年11月
右も左もわからない中、なんとか教員として経験を積んでいきました。
しかし、働きはじめて3年目。
クラスの子どもや学年の先生と上手くいかず……誰もいない教室や家で泣くほど、本当につらい年でした。
次第に笑顔がなくなり、職員室よりも教室で仕事をしたいと思うように。
そんな毎日を過ごしている間に、身体に異変がおきていたのです。
職員室で回ってきた人間ドッグの案内。なんだか「受けなさいよ」と言われている気がして、初めて人間ドックに行きました。
どうせ何もないだろう!
と予想していた行ったのですが、まさかのまさか……
すぐにもう一度検査した方がいいから
と言われ、病院に行って再検査するも、
これは手術した方がいい
えぇ!?
結果的に病休をとって手術することになりました。半泣きで学年主任に伝えたのを今でも覚えています。
健康であることがいかに大切か改めて考えさせられました。
「仕事のために生きる必要はないんだ」と気づいた日
2019年12月
手術は決まったものの、冬休みに予約していたドイツ行きの航空券。
医師の了承を得て、当時付き合っていたドイツ人に会うためにドイツに行きました。
久しぶりの長期休暇。ゆっくりご飯を食べたり、近くを散歩したり、クリスマスマーケットにも行きました。
ドイツ人と会話する中で、あることに気づきました。
「仕事のために働くのは違うのでは?人生を楽しむために働くのでは?」
彼も彼の家族も2週間以上の冬休み。さらに夏休みも3週間……
バカンスとはこのことか!
と思ったものです。
10時間以上働くのは法律で禁止されているし、残業した分は別の日に早く帰れるよ
(なんだとぉおお!)身体に衝撃が走りました。もはや同じ地球上とは思えませんでした。
別に仕事のために生きる必要はないんだな
人生楽しむために生きていいんだ
ありのままの自分でいいんだ
そう思うと、身体がスッと軽くなった気がしました。
そして決意
2020年1月
ドイツから帰国後、手術しました。
病院にいる間に決心したことがあります。
これからは、やりたいことをやる人生を生きよう
私にはやりたいことがたくさんあります。
- いろんな国に行ってみたい
- 絶景をこの目で見てみたい
- 美しいものも食べたい
- コンサートにも行きたい
- 好きな時間に好きな場所で働きたい
ドイツに行くまでは、仕事のために働くのが当たり前だと思ってました。
でも、そうじゃない。
もちろん働かないと生きていけないけど、仕事が全てじゃないと思うんです。
教員も素晴らしい仕事ですが、
私は1年後に教員を辞める!
と決めました。
終わりが見えると、不思議と今まで辛かった仕事が楽しく感じました。
人生の選択肢は自分にあり
2021年3月
子どもたちとの別れは涙が止まりませんでしたが、私は教員を退職しました。
教員になったことに後悔はありません。
むしろ教員の経験は「何のために働くのか?」について考えるきっかけを与えてくれました。
教員になっていなかったら、ここまで自分の人生に向き合うことはなかったと思います。
私は仕事の人生から抜け出すために、退職という形を取りましたが、教員を辞めたことにも後悔はありません。
私は今の方が幸せです
仕事のためではなく、生きるために働こう
この記事を読んでいる方の中にも、教員の仕事や人生に疑問を感じている方もいると思います。
人生このままでいいのかな?
と少しもで感じているのであれば、将来を見直すチャンスかもしれません。
起きている時間の中で最も費やす時間は「仕事」です。「仕事がつらい≒人生がつらい」と言えるのではないでしょうか。
ぜひこの機会に自分に向き合ってみてください。
- あなたのやりたいことは「教員」なのでしょうか
- 他にやりたいこと(やりたくないこと)はありませんか
- どんな人生を過ごしたい(過ごしたくない)という理想が本当はあるでのはないでしょうか
自分の本音に蓋をしていませんか。
このようなことを考えるだけでも、自分の本音に気づくきっかけになるはずです。
人生の選択肢は自分にありますよ。