フリーランスは教員からでもなれる!メリット・デメリットと手順を解説
フリーランスと聞くと、「自由」というプラスのイメージがありませんか。
しかし、フリーランスといっても、
教員もフリーランスになれるのかな?
どうやったらなれるんだろう?
といった疑問をもつ方は多いです。
結論からお伝えしますと、教員でもフリーランスになれます。
私は教員を退職して、フリーランス塾講師になりました。
教員の転職先は会社員だけではありません。人生100年時代。働き方は多様化しています。
自分に合った働き方を実現するためにも、ぜひフリーランスという選択肢を検討してみましょう。
当記事では教員からフリーランスになるメリット・デメリットや具体的なステップを紹介します。
私の体験談をもとに解説しますので、じっくり読み込んで、あなたの悩みを解決するヒントにしてください。
教員もフリーランスになれる理由3つ
実際に教員からフリーランスになれると分かっても、
特にスキルとかないし、難しそう
というイメージをもっている方は多いです。
ここでは、筆者の体験談を踏まえて、教員でもフリーランスになれる理由を解説します。
教員のスキルを活かせる
フリーランスになると、
・教員の経験は活かせない
・教員の経験が無駄になってしまう
と感じる方もいるでしょう。
しかし、実は教員のスキルを活かしてフリーランスとして働くことも可能です。
具体的な仕事は次のとおり。
・教育系Webライター
・塾講師
・英会話講師など
実際に教育系フリーランスとして活躍している元教員もいます。
フリーランスの仕事は多岐に渡るため、教員の経験を活かして働きやすいです。
年齢制限なし、手続きひとつで起業できる
フリーランスに年齢制限はありません。
また、定年もないので辞める時期も自分で決められます。
開業手続きも、税務署にA4用紙の「開業届」を提出するだけです。費用は一円もかかりません。
よし、フリーランスになるぞ!
と決めた瞬間からフリーランスになれます。
転職活動する必要もない
教員の転職は一般的に「難しい」と言われています。
難しい理由は次のとおりです。
- 企業側の理由
- 即戦力のある人材が欲しいから
活躍できるイメージがないと厳しい - 長く働ける人材(若年層)を求めるから
転職は年齢が大きく関わる - 適応力や柔軟性がある人を採用したいから
教員は「偉そう」と思われやすい
- 即戦力のある人材が欲しいから
- 教員側の理由
- 教員の方が年収が高いケースもある
- 転職活動する時間が土日に限られる
- スキルや実績がアピールしにくい
実際に転職活動をすると、選考に通らないといった、嫌な思いをする場合もあるでしょう。
しかし、フリーランスになる場合は、転職活動する必要はありません。
もちろん自分で仕事を探す必要はありますが、転職活動に比べると負担は少ないでしょう。
教員からフリーランスになるメリット5つ
教員にも以下のようなメリットがあります。
・収入が安定している
・仕事を失う心配もない
・手厚い福利厚生がある
しかし、フリーランスになるメリットもたくさんあるのです。
フリーランスになるかどうかを見極めるためにも、まずは教員からフリーランスになるメリットを確認してみましょう。
働く時間は教員よりも短くなる
教員として働いていると長時間労働が当たり前ですよね。
毎日10時間以上働いている
休日も仕事している
など、家にいるより学校にいる時間の方が長いと思います。
しかし、フリーランスになると労働時間が短くなる確率が高いです。
実際に内閣官房の調査によると、フリーランスの就業時間は次のとおり。
1日あたりの平均就業時間
私自身も毎日12時間労働から7~8時間に減りました。
もちろん仕事内容や個人の作業スピードによって異なりますが、働く時間は教員よりも短くなるでしょう。
プライベート時間が増える
働く時間が短くなると、プライベート時間が増えます。
教員として働いていると、平日のプライベート時間はないですよね。休日も仕事したり、ずっと仕事のことを考えていたり……
オン・オフの切り替えができていない人もいるでしょう。
しかし、フリーランスになると、プライベート時間を確保できるようになります。
自分の好きなことをしたり、家族と過ごしたりする時間があるのです。
私自身、平日に外食に行ったり、買い物したりできることにびっくりしました。
仕事だけでなく、プライベートも充実してこそ、「幸せ」と言えるのではないでしょうか。
プライベートの時間が増えると、気分転換できて、仕事にも前向きになれます。
自分の裁量で働ける
仕事量と働く時間をコントロールできる点もフリーランスのメリットです。
・どのくらい働くか
・何時から働くか
・いつ休むか
など、自分で自由に決められます。
朝が弱ければ午後から働くのもありですし、平日に休みが欲しければ仕事を調整するだけで実現可能です。
筆者は満員電車が嫌だったので、少し遅くして9時からの始業にしていました。
フリーランスの報酬は成果によって決まります。
時間や契約条件を守り、クライアントが求める成果を提供できるのであれば、自分の裁量で仕事を進められるのです。
人間関係のストレスから解放される
教員として働いていると、
・子どもの指導で悩んでいる
・保護者対応にストレスを感じている
このように必ず悩むのが人間関係でしょう。
特に人間関係の悩みは、一人で解決できない場合もあります。
しかし、フリーランスとして働く場合、基本は一人作業です。仕事の人間関係で悩む機会は圧倒的に少なくなります。
筆者自身、生徒との接し方に悩んだことはありましたが、それ以外の悩みはありませんでした。
人間関係のストレスから解放されると、仕事に対して前向きな気持ちで働けるようになりました。
教員よりも稼げる可能性がある
教員の収入は安定していますが、毎月の給料は決められています。
勤務年数によって上がっていくとはいえ、いくらアップするかも決められているのです。
しかし、フリーランスの場合、収入は青天井です。
自分の頑張り次第でいくらでも収入を増やせます。
もちろん、フリーランスになったばかりの頃は実績も信頼もないため、単価の低い仕事しかもらえません。
筆者の場合は、フリーランスとして働き始めて2ヶ月ほどで、教員と同じ収入になりました。
しかし、実績と信頼を積み重ねていけば、教員の給料、またはそれ以上の収入が見込めます。
フリーランスになるデメリット3つ
フリーランスになるメリットがある一方、デメリットも存在します。
ここではデメリットを紹介しますので、メリットと合わせて確認しておきましょう。
収入が不安定になる
フリーランスというと、収入面に関して不安になる方は多いです。
確かにフリーランスになると月ごとに収入が変わりますし、ボーナスもありません。
内閣官房の調査でも、フリーランスとして働く場合の障壁として約6割の人が「収入が少ない・安定しない項目」を選んでいます。
収入が安定しないのは事実ですが、自分の頑張り次第で収入を増やすことは可能です。
また、フリーランスになると、教員の時よりも手元にお金が残りやすくなります。
・家賃や光熱費の一部
・カフェ代(仕事した時のみ)
・文房具代
こういったものを経費として計上できるからです。
売り上げから経費を引いた「事業所得」で税金が計算されるので、節税もできます。
スキルがないと稼げない
フリーランスは、自分のスキルを提供して報酬を得る働き方です。
当然、スキルがなければ稼げません。
・エンジニア
・Webデザイナー
・Webマーケター
など、教員と異なる仕事がしたい場合は、在職中のスキル習得をおすすめします。
また、スキルを身につけても、退職後すぐに仕事を獲得できるとは限らないため、数ヶ月は無収入でも生活できるように貯金しておくと安心です。
筆者も最初はほとんど稼げませんでした。
収入が不安な方は、以下のフリーランス向けサービスも合わせて活用しましょう。
- 独立支援を受けられるスクールを利用する
例:デイトラ - クラウドソーシングサイトで実績を作る
例:クラウドワークス - フリーランス特化エージェントにサポートしてもらう
例:ITプロパートナーズ
雇われる方が幸せに感じる人もいる
「隣の芝生は青い」という言葉があるように、教員を辞める前はフリーランスに対してプラスの印象を受けやすいです。
しかし、実際にフリーランスになってみると、
・稼げない
・収入や仕事が安定しない
・人間関係がドライすぎる
といった理由から、教員に戻りたい、または企業に勤めたいと感じるかもしれません。
フリーランスはあくまでも働き方の一つです。
フリーランスになったからといって、幸せになれるかどうかは、あなたの価値観によって変わります。
デメリットにも目を向けて、自分にとってどちらがメリットが大きいかを判断しましょう。
私がフリーランスになろうと決意した理由
筆者自身、もともとフリーランスになるつもりはありませんでした。
企業に転職するつもりで転職活動をしてのですが、友人との出会いをきっかけにガラッと方向転換。
フリーランスになるのは不安だけど、人生一度きりだからやってみるだけやってみよう
と考えてフリーランスになる決意をしました。
しかし、すでに教員を辞めていた筆者にとって、仕事を選ぶ余裕はありませんでした。
スキルを学んで働くとなると「収入を得るまでに2ヶ月以上かかる」と見込んだからです。
結果的に教員のスキルを活かせる仕事を探して応募。
不登校の生徒の学習を支援する、フリースクールの講師になりました。
教員として働き続けていたら、不登校の生徒がどのように過ごしているか知らないままだったでしょう。
現在はドイツに移住したため、仕事を変えてWebライターとして働いています。
教員からフリーランスとして働く手順
ここではフリーランスになりたいと考えている教員に向けて、具体的なステップを紹介します。
いつフリーランスになるか決める
まずはいつフリーランスになるか決めましょう。
・いつか
・来年くらい
ではなく、具体的な時期を定めるのがおすすめです。
例えば、2024年3月31日に教員を退職してフリーランスになるなど。
具体的な日付を決めると、不思議と
自分はフリーランスになるのか!
と自覚が芽生えるものです。
ゴールが決まるとそれまでにやることが見えてきます。
何で稼ぐか決める
フリーランスになると決めたら、どんな仕事で稼ぐのかを決めましょう。
教員の経験を活かす、または全く未経験の分野に挑戦する方法もあります。
一例を挙げておきますので、参考にしてください。
エンジニア/Webデザイナー/Webマーケター/動画編集/コーチング/心理カウンセラー/Webライターなど
さらに詳しく知りたい方は、クラウドワークスをチェックしてみてみると分かりやすいです。
また、フリーランスの仕事は一つと決まっている訳ではありません。
2つの仕事を掛けもちするなど、複業も可能です。
在職中に準備を始める
フリーランスとしてスムーズに活動するためには、在職中に準備を始めましょう。
必要なスキルを身につける
フリーランスとして活躍する人の話を聞く
SNSやセミナーを活用して人脈を広げておく
特にフリーランスになると審査が通りにくくなります。
必要な方は教員の特権を活かして、住宅ローンを組んだり、クレジットカードを作ったりしておきましょう。
自分で稼いで実績をつくる
フリーランスとして活動を開始したら、まずは一円でも良いので仕事を獲得してしてみましょう。
仕事を獲得する方法は主に4つあります。
・知人・友人から紹介してもらう
・オンラインスクールで紹介を受ける
・クラウドソーシングサイトを活用する
・フリーランス専用の求人サイトやエージェントを利用する
実際にフリーランスになって感じたのは、
実績があるのとないのでは天と地ほどの差がある
という点です。
実績がゼロの人よりも、実績がある人の方が安心して仕事を任せられますよね。
たとえ報酬の低い仕事でも、数をこなしていくと立派な実績になります。
筆者自身も最初はバイトをしつつ、授業1コマから実績を作っていきました。
案件数・単価アップを狙って収入を上げる
フリーランスの収入は以下の公式で決まります。
収入=案件の数×単価
フリーランスとして働きつつ、
自分の行動は単価アップや案件数獲得につながっているか?
収入アップするためには何が足りないか?
といった点を意識して改善していくと、収入アップに繋がります。
情報収集・スキルアップしていく
フリーランスは自分自身が商品といっても過言ではありません。
そのため、自分から情報収集やスキルアップしていく努力が必要になります。
フリーランスは教員のように組織に属しているわけではありません。
仕事も一人作業が多いので、自分から進んで働きかけないと情報が入ってこず、仕事獲得のチャンスが少なくなってしまいます。
・SNSを介してフリーランス同士でつながる
・交流会やセミナーに参加する
などして人脈を広げていきましょう。
セルフマネジメントも大切
フリーランスになって感じたのは、セルフマネジメントの大切さです。
教員であれば、仕事内容は決められていますし、最終判断は管理職などに委ねられます。
しかし、フリーランスは全て自由です。
自由であるがゆえ、決断に迷うときもあるでしょう。気分がのらないときも自分で自分をコントロールしていく必要があります。
「思考とメンタル磨き」もフリーランスとして働くコツです。
教員におすすめの仕事3つ
教員からフリーランスを目指す方におすすめの仕事を紹介します。
実際に元教員が活躍している仕事、かつ現在フリーランスである筆者が、
もし今からフリーランスを目指すならどんな仕事を狙うか?
といった視点で選んでみました。
エンジニア
一番おすすめしたいのは、エンジニアです。
・案件数が多い
・将来性が高い
・報酬が高い
といった点から、仕事や収入に困る確率が低いと言えます。
実際にITプロパートナーズでフリーランス案件数を調べた結果は次のとおり。
フリーランス案件数の比較
エンジニア | 3,745件 |
デザイナー | 519件 |
マーケター | 1,115件 |
圧倒的にエンジニアの案件が多いことがわかります。
もちろんプログラミングなどのスキルが必要になりますが、一度身につけたスキルは一生ものです。
オンラインスクールを活用すると数ヶ月で学べるので、利用を検討してみましょう。
- デイトラ
【公式】https://www.daily-trial.com
費用をおさえて学びたい方におすすめ - 侍エンジニア
【公式】https://www.sejuku.net
自分専用のカリキュラムだから挫折せず学習できる - RaiseTech
【公式】https://raise-tech.net
手厚い案件獲得サポートを受けるならココ!
カウンセラー・コンサルタント
カウンセラーやコンサルタントの仕事をしている元教員もいます。
・自己実現
・転職
・起業など
かかえる悩みは人それぞれです。
オンラインの仕事は、作成したものを納品すれば終わりのため、
あ、もう終わりか(あっさりしているな)
と感じる場合もあります。
しかし、カウンセラーやコンサルタントの場合は、教員と同じように人と深く関わる仕事です。
報酬だけではない、やりがいを感じられるでしょう。
まずは本やヒューマンアカデミーなどの講座を活用してスキル習得をおすすめします。
非常勤講師+副業
教員を辞めて、いきなりフリーランスになるのは不安
という方は、非常勤講師として働きながら、空いた時間で副業する方法もあります。
未経験の仕事にチャレンジしたい場合、最初は実績がないため、案件を獲得できる確率は低いです。
しかし、非常勤講師として働きつつ副業する場合は、万が一案件を獲得できなくても、講師の収入があるので生活には困らないでしょう。
非常勤講師は契約期間がありますが、常に募集がかけられていますし、途中で仕事がなくなる可能性も低いです。
フリーランスのリスクヘッジとして、副業から始める方法もあります。
フリーランスは教員からでもなれる!自分に合った働き方を実現しよう
今回は教員から転職しようと考えている方に向けて、
・フリーランスのメリット・デメリット
・フリーランスになる具体的な手順
・教員におすすめの仕事
について解説しました。
教員でもフリーランスになることは可能です。
一度きりの人生ですから、フリーランスに興味があるのなら、ぜひチャレンジしてみてください。
今回紹介した手順に沿って早めに準備を進めていきましょう。