なぜ優秀な教員ほど辞めるのか?辞めてほしくない人が辞める理由
こんにちは、元教員のミチです。
- 授業や学級経営が上手い
- 持ちにくいクラスや学年を任される
- 生徒や保護者、他の教員にも信頼されている
そんな優秀な先生って辞める人が多いですよね。
さておき、ふと疑問に思うわけです。
なんで優秀なのに辞めるんだろう?もったいないのでは?
今回はなぜ優秀な教員が辞めるのか?その理由を考えてみました。
正確には「安定した仕事」をなぜ自ら手放すのか?一体そこにどんなメリットがあるのか?という視点ですね。
これが理解できれば、あなたも優秀な教員と同じように人生の選択肢を広げられますよ。
「辞めるメリット」を考えながら続きを読んでみてください。では思考スタート。
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それでは正解です。
優秀な先生が教員として働き続けるデメリットを考えよう
思考の巡らせ方として、逆を考えてみると辞める理由が分かりやすいですよ。
優秀な先生が「教員として働き続けるデメリット」について解説します。
1:成長を感じない
優秀な教員が働き続ける最大のデメリットは成長を感じない点です。
そもそも人には「〇〇してみたい」という成長願望があります。
実際にできなかったことができるようになると嬉しいですよね。
- 子どもの指導がうまくいった
- 授業を褒めてもらえた
- 学級が少しずつまとまってきた
それがやりがいにもなりますし、仕事へのモチベーションにもなるでしょう。
しかし、スキルと経験のある優秀な教員となると話は別です。サッと仕事をこなせるようになったらどうでしょうか?
あまり自分の成長を感じる場面が少ないと思いませんか。むしろ仕事ができるので、より仕事を頼まれる可能性があります。
給料は変わらないのに、仕事だけ増えるのです。「やってられない」というのが本音ですよね。
これを例えるなら、自分のレベルにあっていない授業を受けるのと同じです。
すでに知っている内容の授業を受けても、
「もう知ってるよ」
「授業つまらないな…早く終わらないかな」
「違うことを知りたいのに」
と思いますよね。
仕事も同じで、ある程度できるようになると「他のことにチャレンジしてみたい」と感じるようになるのです。
企業ですと部署異動があるので、営業から開発など仕事内容がガラッと変わる可能性がありますが、教員の場合は特殊です。
異動しても仕事内容そのものは変わりません。仕事内容を変えるためには、主幹教諭や副校長などの役職に就くか、転職するかの2択になります。
しかし、役職に就けるかどうかは自分でコントロールできません。試験を受けるためには勤務年数などに条件があるからです。
条件を変えようと思っても、公務員の決まりを一人で変えるのは厳しいですよね。
仕事そのものを変えた方が確実ですし、成長も感じられる……
これが優秀な先生が教員として働き続けるデメリットであり、辞める理由の1つとして挙げられます。
2:やりたいことができない
教員の仕事は身分や収入は安定していますが、一方で制限されることも多いです。
例えば「好きな場所で働いてみたい」と思っても、教員の勤務場所は「学校」と決まっています。
「好きな時間に働いてみたい」と思っても、始業開始の時間や勤務時間は決まっていますよね。
教員として働き続けると、やりたいことが実現できない場合もあるのです。
例えば、仕事を変えると、リモートワークできたり、勤務時間を自分で選べるなど。
もちろん全ての希望が叶う保証はありませんが、少なくとも教員として働き続けるよりは理想を叶えやすいです。
仕事を変えることでしか解決できない問題もある、ということ。
教員になるためには教育学部に行く、医者になるためには医学部に行く…
といったように優秀な教員は、やりたいことに合わせて環境を選ぶ必要があるとわかっているのでしょう。
3:給料は増えないのに仕事だけ増える
公務員の場合は、どんなに優秀でも給料は「いくら」決められています。
もちろん評価で多少のプラスはあると思いますが、優秀だからといって、月50万円、100万円みたいな大金を稼げるわけではありません。
勤務5年なら月25万円〜、勤務10年なら30万円〜など、公務員の報酬は基本的に一定です。
仕事ができる・できないに関わらず、勤務年数を重ねれば平等に収入が増えていく。まさに平等です。
でも、この平等さが優秀な人にとってはデメリットになってしまいます。
優秀な教員は「仕事ができるから」という理由で、学年主任や部の主任など、仕事を頼まれやすいのはご存知の通り。
当然、こう思う訳です。
「給料あまり増えないのに、なんで私がやらなきゃいけないの?」
「なんで私だけそこまで働かないといけないの?」と。
(ちなみに主任手当は日額200円だそうです※文科省公式サイトより)
もちろん仕事を引き受けると、新たな経験ができる…という側面もあります。
ですが、単純に負担と給料を天秤にかけたら、仕事量に見合った給料がもらえる会社に転職した方がよっぽどリターンが高い。
公務員って何もできない初任の頃が一番コスパが良くて、ついで仕事ができない人が割にあって、飛び抜けて優秀な人だけが一周回って損をするシステムとも言えます。
それでも、昔は「教員」という仕事にステータスがあったし、退職金も2000万円用意されていた。
でも今は、ステータスなんてなくて、退職金や給与そのものも年々減っている…
今まで給料が平等でも黙って耐えてきたのに、退職金や給与が減る一方、仕事だけ増やされたら、そりゃ「やってられない!」と思うでしょう。
優秀な教員も人間です。奉仕の心だけではやってられません。
きっとあなたも給料がもらえなければ、教員としてここまで働いていないはずです。
4:体調不良になる可能性がある
無理して働き続けると、ストレスから体調を崩す可能性が高くなります。
最悪の場合は、休職せざるを得なくなるかもしれません。
精神疾患による病休取得者が増えているのはご存知のとおりです。
体調を崩すと良いことなしです。まず回復のためにお金を失います。
別記事「教員に保険はいらない」でも解説していますが、教員は給付が手厚いものの、自己負担がゼロになることはありません。
本来ならば、旅行など自分の好きなことにお金を使えたはずなのに、汗水垂らして働いたお金を自らの体調回復のために使うことになってしまうのです。
また、失うのはお金だけではありません。一緒に時間も失います。
体調を崩すと回復するためにまとまった時間が必要になるケースが多いからです。
お金は回復してから稼ぐことができますが、失った時間は二度と戻ってきません。まさに「時は金なり」です。
時間はお金と同じように貴重なものですから、1分1秒も無駄にはできません。
「体調不良になるかもしれない」という理由は、軽々しく思われるかもしれませんが、健康であってこその仕事です。
優秀な教員は、
- 健康がいかに大切か
- 自分の人生まで保証してくれる人はいない
という事実をよく理解しているのでしょう。自分の健康・人生を守れるのは自分自身です。
結論:優秀な教員はメリットがあるから辞める
優秀なのに辞めるなんて「もったいない」と思いがちですが……
続けるデメリットを考えると、辞める理由が学べたと思います。
辞めるメリットがあるので、決心をしなくても次のステージに進めるのです。
きっとこの記事を読んでいるあなたは優秀な教員、または優秀な教員になれる方だと思います。
ほとんどの人は優秀な教員が辞めることに気づいていないからです。
でも、あなたは違います。
気づいて「調べる」という行動力があるのです。それだけでも優秀な教員である証拠です。
「もったいない」と一蹴せず、将来の選択肢を広げいきましょう。
追伸:
「次の仕事ってどうするんだろう?」「やりたいことないし」と思った方。
今のうちに将来の選択肢を広げておくと、あなたも優秀な教員と同じように次のステージに進めますよ。具体的な方法は下記にまとめていますのでどうぞ↓
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